【書評】 『そろそろ、人工知能の真実を話そう』 ジャン・ガブリエル・ガナシア

「シンギュラリティの主張は、科学的証明がされていないという点で、認識論的に間違っている」。パリ第六大学でAI研究チームを率いる哲学者が語る、人工知能の真実とは。


シンギュラリティはムーアの法則などの納的推論に基づいているが、非連続性の近傍では役に立たず、また自然科学の世界では特異点に近づくにつれ通常の法則が役立たなくなくなる。さらに言えば、コンピュータの演算能力と、知能を再現する能力には直接的な関連性は無い。ではこれほどシンギュラリティが語られるのは、どのような理由があるのか。一神教、グニーシス主義、神と人との関係など、哲学にまで踏み込んだ人工知能論。技術の未来、人と技術の関係を語る上で、新しい視点を提供してくれる一冊。おすすめ

 

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