【書評】『ゼロ・トゥ・ワン』 ピーター・ティール

おなじみのやり方を繰り返せば、1がnになる。新しい何かを生み出すたびに、ゼロは1になる」。そう語る筆者による、ゼロから1を生み出すための指南書。
 
独占こそが富を生む。だから独占しやすい小さな市場から始める。競争は資本主義と対極にある。独占企業だけが、金儲け以外のことを考えられる。テクノロジーはより少ない資源でより多くの成果を可能にしてくれる。偉大な企業となるために答えを出すべき7つの質問。などなど。ペイパル・マフィアの筆頭として知られる筆者の、切れば血が吹き出そうなくらいの言葉に胸が熱くなる。「未来が勝手に良くなるわけはないということは、今僕たちがそれを創らなければならないということ」。いちおし