【書評】『経済学者 日本の最貧困地域に挑む 』 鈴木亘

日本の異世界、あいりん地区。その地の長年の懸案を一気に解決しようとする、西成特区構想。ひょんなことからその構想の推進役となった一経済学者による、3年8か月もの闘いの記録。
 
元々銀行員として、経済学者として活躍してきた筆者。行政の仕事も、地域振興の仕事も、ましてや多くの人々を巻き込む合意形成の仕事も初めての経験。そんな筆者が、いかに改革を実現できたのか。多くの関係者との生々しいやり取りから、政治をいかに進めるか、合意形成をいかに成し遂げるか、リーダーがいかに信頼と協力を得るかのヒントが得られる一冊。おすすめ