【書評】 『鄙の論理』 細川護煕、岩國哲人

1991年刊行の、当時の熊本県知事と出雲市長による地方開発論。
 
その主張するところはシンプルだ。東京一極集中ではなく、「鄙(ひな)びた」地方にこそ、成長と躍進のチャンスは潜んでいる。自らの地方行政の成果から、筋の通らない霞が関の理論まで、リレー形式で語られた一冊。四半世紀以上前に刊行されたとは思えないほど、その主張は古びることはない。むしろオリンピックによってさらなる東京集中が進められている今こそ、読むべき一冊なのではないだろうか。おすすめ