【書評】 『セガ vs. 任天堂――ゲームの未来を変えた覇権戦争』

【上巻】
ゲーム界の巨人、任天堂に挑んだセガの戦いの記録。
 
舞台は1990年代アメリカ。30億ドルのゲーム市場を支配するのは、市場シェア90%を誇る任天堂であった。トム・カリンスキーがセガ・オブ・アメリカのCEOに就任し、任天堂に戦いを挑む。巨人の弱点を衝く、弱者の兵法の数々。次々と生まれる新技術。日本本社との確執と、主導権を巡る権謀術数。後に600億ドル市場に成長する巨大マーケットを巡る戦いは、巨人に挑むチャレンジャーの戦いは、読む者の心を熱くする。おすすめ
 
 
【下巻】
ゲーム界の頂点を極めたセガの、栄光と没落の記録。
 
かつては市場シェア90%を誇った巨人、任天堂。数々の奇策でその任天堂を追い詰め、ついにゲーム界の頂点に立ったセガ。だがその栄光は長くは続かなかった。任天堂の反撃、新勢力ソニーの襲来、そして日本本社とセガオブアメリカの確執。急激に発展を遂げる、90年代アメリカのゲーム業界。個性的な登場人物、血沸き肉躍る物語、繰り返される栄枯盛衰、現代の平家物語と言っても過言ではない物語。おすすめ