2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】『若き将軍の朝鮮戦争』 白 善燁

平壌一番乗りを果たした朝鮮戦争の英雄であり、33歳で韓国軍初の大将に任じられた筆者による回顧録。 筆者は満州国軍官学校で軍人教育を受け、戦後は若くして軍の要職にあり、常に前線で朝鮮戦争を戦い抜いた。また朝鮮戦争の休戦会談においては韓国代表を務…

【書評】『投資バカの思考法』 藤野英人

「投資とは、自分以外を信じること。自分以外に賭けること」。そう語る、ファンドマネージャーとして活躍する筆者による、投資論、仕事論。 筆者は長年投資業界で働いた後、投信運用会社を起業し、「ひふみ投信」という日本株専門のファンドの運用責任者を務…

【書評】『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』 野嶋剛

世界中で猖獗を極めているCOVID-19。台湾が、なぜその脅威をほぼ完全に封じ込めているかをまとめた一冊。 天才IT大臣のオードリー・タン、ほぼ毎日記者会見を行った鉄人指揮官・陳時中、社会的弱者への目配りを忘れない蔡英文総統など、適材が適時適所に配さ…

【書評】『クビライの挑戦』 杉山正明

「地球規模で世界が一つになるのは19世紀後半からであるが、13世紀にはモンゴルによってユーラシア世界は一つに結び付けられた」。そう語る筆者による、世界史の転換点となったモンゴル時代の解説書。 モンゴル帝国は「文明の破壊者」とみられることが多い。…

【書評】『貧乏人の経済学』 パナジー&デュフロ

開発援助の現場から生まれた、貧困を克服するための新たなるアプローチをまとめた一冊。 世界には10億人もの飢えに苦しむ人々がいると言われている。だがそれは本当だろうか?世界の貧困層の多くは、全消費額の半分以上を食べ物以外に使っているという。飢え…

【書評】『ミッドウェー海戦 第二部』 森史朗

運命の日を迎えた第一航空艦隊。関係者への膨大なインタビューから、その全貌を探る大作。 南雲忠一が犯した最悪の命令違反、山口多門こそが司令官にふさわしい理由、スプールアンスの勝負師としての凄み、永野修身軍令部長がリーダーとして決定的に欠けてい…