2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】『あれかこれか:「本当の値打ち」を見抜くファイナンス理論入門』 野口真人

「現金は、最も価値の低い資産である」。そう語る筆者による、ファイナンス理論入門。 筆者は 企業価値評価の専門家として、ファイナンスを生業にしている人物である。そんな筆者が語る、価値判断の基準としての「使える」ファイナンスの考え方とは。銀座の…

【書評】『経営センスの論理』 楠木 建

「スキルをいくら磨いても「担当者」にしかなれず。経営のためにはセンスが必要」。そう語る筆者による、経営センスの磨き方。 筆者は競争戦略とイノベーションを専門とする研究者であり、古今の様々な事例を研究してきた。その筆者が見つけた、経営に必要な…

【書評】『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』 cis

「割安だという判断は主観に過ぎない。株価こそが答えであり、世の中の総意である」。そう語る筆者による投資論。 筆者はデイトレーダーとして、200億円以上の資産を築いた人物であり、タイトル通り一人の力で日経平均を動かせる男である。浮き沈みの激しい…

【書評】『東條英機ー「独裁者」を演じた男』 一ノ瀬俊也

「「人情宰相」の演技ができた東條以外に、日本の総力戦指導者はありえなかった」。そう語る筆者による、総力戦指導者としての東條英機の実像。 「生きて虜囚の辱めを受けるなかれ」「敵機は気合で墜とす」など精神論ばかりがクローズアップされ、また太平洋…

【書評】『もっと言ってはいけない』 橘 玲

遺伝子から見た、日本人の特徴とそれが活きる世界について。著作家である筆者が語る、この世界の残酷な真実。 この世は残酷で不愉快な真実に満ちている。そんな世界を、遺伝子から解き明かした一冊。精神疾患の遺伝確率、ゲイの遺伝子が存在する合理的理由、…

【書評】『「役に立たない」科学が役に立つ』 エイブラハム・フレクスナー、ロベルト・ダイラクラーフ

「科学はミシシッピ川のように、遠い森の中の小さな流れから始まり、無数の源流が集まって、力強い川が形成される」。そう語る筆者による、基礎科学の重要性について。 筆者は米国のプリンストン高等科学研究所の所長を務め、また公共政策への提言も幅広く行…

【書評】 『シュリーマン 黄金と偽りのトロイ』 デイヴィッド・トレイル

「シュリーマンの膨大な手紙や日記の中で、彼が発掘開始以前にトロイに関心を持っていたことを示す記述は存在しない」。そう語る筆者による、シュリーマンの評伝。 ハインリヒ・シュリーマンは伝説的な人物である。幼い日にトロイの神話に憧れ、長じてもその…