2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】『なぜリベラルは敗け続けるのか』 岡田 憲治

「政治において最も重要なことは、政治における友人を増やすこと」。そう語る筆者による、大人のための政治入門書。 なぜリベラルは敗け続けるのか、という直接的なタイトル通りの一冊。本書の内容を要約すれば、リベラルが「政治」を行っていないからだ。自…

【書評】『ミッドウェー海戦 第一部 知略と驕慢』 森史朗

太平洋戦争の転換点となったミッドウェー海戦。当時の作戦関係者への膨大なインタビューから、その全貌を探る大作。第一部は利根四号機の発艦まで。 開戦から半年、日本海軍は負け知らずであった。その中心であった第一航空艦隊は、練達のパイロットと優秀な…

【書評】 『普通の人びと: ホロコーストと第101警察予備大隊』 クリストファー・ブラウニング

第二次世界大戦中のホロコーストを通じ、「普通の人々」がいかに悪事を行うかに迫ったノンフィクション。 1942年の夏、ナチス占領下のポーランドで1500名のユダヤ人が射殺された。それを実行したのは、第101警察予備大隊。後方勤務のためメンバーの多くは40…

【書評】『かくて行動経済学は生まれり』 マイケル・ルイス

親友であり、ライバルであり、共同研究者であった2人心理学者が、行動経済学という新しい学問を創りあげるまでのノンフィクション。 行動経済学を創った2人の心理学者、ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキー。彼らはともにホロコーストを潜り抜け…