2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】『石橋を叩けば渡れない。』 西堀栄三郎

「勇気が自信に先行し、経験が勇気を作る」。そう語る筆者による、創造的生き方のススメ。 筆者は技術者として活躍しただけでなく、第一次南極越冬隊の隊長を務めるなど探検家としても名を馳せた人物である。科学と技術の違い、知識の捉え方、リスクとの付き…

【書評】『世界史の誕生』 岡田英弘

「歴史とは、人間の住む世界を、時間と空間の両方の軸に沿って、一個人が直接体験できる範囲を超えた尺度で、把握し、解釈する営み」。そう語る筆者による、本当の意味での「世界史」の指南書。 世界に文明は数あれど、自前の歴史文化を持っているのは、地中…

【書評】『成熟社会の経済学』 小野善康

「成熟社会にとっての国際競争力とは、自国の人々が喜ぶモノやサービスを見つけ出す能力、つまり内需を創り出す能力のこと」。そう語る筆者による、成熟社会での長期不況を克服する処方箋。 日本のような成熟社会と、発展途上国とでは、経済の仕組みが異なる…

【書評】『捨てられる銀行3 未来の金融』 橋本 卓典

「会社組織の成否は、会計やコスト計算では数値化できない「計測できない利益や損失」によって決定づけられている」そう語る筆者による、金融システムの未来について。 筆者によると、金融とは「顧客の一方的不幸」を商売としている仕事になる。金融の不確実…