2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】『逆・タイムマシン経営論 近過去の歴史に学ぶ経営知』 楠木 建、杉浦 泰

バズワードに惑わされる、「同時代性の罠」から逃れるにはどうすればいいか。そんな筆者の疑問から生まれた、近過去の歴史の活かし方。 「今こそ激動期」と言われ続けながら、ことごとく外れる未来予想。「日本的経営は崩壊する」と言われ続けてはや50年、い…

【書評】『日本が生んだ偉大なる経営イノベーター 小林一三』 鹿島茂

阪急電鉄をはじめ、宝塚歌劇団、阪急百貨店、東宝、阪急ブレーブス、果ては昭和電工や日本軽金属など、多くの企業の生みの親である、小林一三の伝記。 筆者は、小林一三ほど合理的精神を発揮した経営者はいないという。それはつまり、正しい損得勘定ができる…

【書評】『真実の原敬』 伊藤之雄

「原は明治維新を受け継ぎ、日本を新しい国際環境に適合させるため、大改革を行った」。そう語る筆者による、平民宰相の真実。 原敬は、歴代の総理大臣の中でもかなり名の知られている人物である。賊軍であった東北出身、本格的な政党内閣、爵位を持たない平…

【書評】『「答えのないゲーム」を楽しむ思考技術』 高松智史

ビジネスは「答えのないゲーム」。それを楽しむためにはどのような思考をすればいいか。そんな筆者の問題意識から始まった、考えるための攻略本。 この本の結論はシンプルだ。「考える力」はスキルであり、技術。だから、身につけることができる。では、その…

【書評】『絶滅の人類史』 更科功

「私たちの祖先は、弱かったがゆえに生き残った」。そう語る筆者による、ホモ・サピエンスの進化の歴史。 我々ホモ・サピエンス以外にも、分かっているだけで25種類もの人類が存在していた。だがそれらは、我々を残してすべて絶滅してしまった。知能が劣って…

【書評】『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』 アダム・グラント

「オリジナルとは、自らのビジョンを率先して実現していくこと」。そう語る筆者による、オリジナルになるための方法論。 筆者は組織心理学者として、様々な組織の研究やコンサルティングを行ってきた。その経験から得られた、創造性を高めるための秘訣とは。…

【書評】『ビジネス・フォー・パンクス』 ジェームズ・ワット

「会社は死ぬが、革命は死ぬことはない。だったら会社ではなく、革命を始めればいい」。そう語る筆者による、パンクな経営論。 筆者は弁護士、トロール漁船の船長という異色の経歴の後、クラフトビールメーカーを立ち上げた。過激で挑発的なプロモーションで…