2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧

【書評】『ものづくり「超」革命』 エリック・シェイファー、デビッド・ソビー

「変化の風が吹く時には、壁を作る人もいれば、風車を建てる人もいる」。そんな中国の古いことわざの引用から始まる、デジタル革命を乗り切る指南書。 製造業は今、第四次産業革命とも言われる変革の真っただ中にいる。筆者によると製品の価値の源泉のうち、…

【書評】『リクルートのすごい構”創”力』 杉田浩章

スタディサプリ、リクナビ、ゼクシィ、などなど、これまでになかった様々なサービスを展開するリクルート。経営コンサルタントとして同社に関わってきた筆者による、アイディアを事業に仕上げるポイント。 不の発見の「不」の定義とは、リボンモデルによる事…

【書評】『「家族の幸せ」の経済学』 山口 慎太郎

「「当たり前」をデータできちんと確認しておくことが、私たちの社会の正しい理解への第一歩」。そう語る筆者による、結婚、出産、子育ての行動経済学。 「帝王切開すると落ち着きのない子に育つ」、「母乳で頭が良くなる」、「3歳までは母親がつきっきりで…

【書評】『ふだんづかいの倫理学』 平尾 昌宏

「人によって価値観は違う。だからこそ、倫理学が必要」。そう語る筆者による、人間のよい生き方についての学問、倫理学の入門書。 タイトルに「ふだんづかい」とあるように、学問的な厳密さよりも、日常で使えるような分かりやすさを重視した本である。倫理…

【書評】『ユダヤ人、世界と貨幣』 ジャック・アタリ

自らもユダヤ人である筆者が語る、ユダヤ人4000年の歴史。 筆者はフランス政財界に大きな影響力を持ち、「真の大統領」とまで言われる、欧州を代表する知性の持ち主である。膨大な知識から紡ぎだされる、ユダヤ人の歴史と世界に与えた影響について。ユダヤ人…

【書評】『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』 遥洋子

タレントである筆者が 上野千鶴子ゼミでの経験を綴ったエッセイ。 この本ほど、タイトルと中身の乖離が甚だしい本も珍しい。タイトルから想像される荒々しい内容ではなく、それまで学問らしい学問をしてこなかった筆者が感じた、瑞々しい感性で綴る学問の面…