【書評】『勉強の哲学 来たるべきバカのために』 千葉雅也

「勉強は変身で、変身はいつでも始められるし、いつ中断してもいい」。そう語る筆者による、「勉強」を哲学した一冊。
 
勉強とは自己破壊であり、何かの専門分野のノリに引っ越すこと。その過程で昔の自分がいなくなるという試練を通過する。だがその試練を乗り越えなければ、勉強を深めることはできない。何かを学ぶということに対する、これほどまでに真摯な考察は珍しい。予備勉強の重要性や、教師の必要性、知識と出典の紐づけなど、勉強を行う上での参考になる考えが満載。「勉強」を極めるために、必読の一冊。おすすめ