「これまで地球上に出現した生物種のうち、99.9%が絶滅してきて、私たちを含む0.1%でさえ、まだ絶滅していないというだけ」。そう語る筆者による、絶滅という観点からみた生物の進化について。
多くの生物は劣っていたからではなく、運が悪かったから絶滅した。そんな生物進化の理不尽さに焦点を当てたエッセイ。働きバチが自分自身で繁殖をしない理由、種の寿命と絶滅の確率について、進化を生み出す力、周期
セミが
素数周期で大量発生する理由、理不尽さにたいする哲学的考察、などなど。筆者も、この本の対象読者も、生物や進化の専門家ではない。科学と哲学との交差点に生まれた、珠玉のエッセイ。進化とは、絶滅とはについて考えさせてくれるヒントになる一冊。おすすめ