【書評】『ビジネス・フォー・パンクス』 ジェームズ・ワット

「会社は死ぬが、革命は死ぬことはない。だったら会社ではなく、革命を始めればいい」。そう語る筆者による、パンクな経営論。
 
筆者は弁護士、トロール漁船の船長という異色の経歴の後、クラフトビールメーカーを立ち上げた。過激で挑発的なプロモーションで知られ、熱狂的なファンを多く抱える筆者の経営スタイルとは。使命に求められること、ブランド力のジレンマ、広告よりも製品開発に力を注ぐべき理由、販売活動の3つのルール、スピードにこだわるわけ、経営者として知っておくべきこと、などなど。過激な文章と行動に目が引かれがちだが、主張している内容は至極まともで、常識的である。また財務の重要さを強調しているのも興味深い。おすすめ