【書評】『君主論』 マキアヴェリ

「愛されるより恐れられる方が、はるかに安全である」。500年もの間読み継がれてきた、近代政治学の教科書。
 
仕返しをされないためには、誰かを抜擢するときの注意点、他人の援助を断るべき理由、残酷さの出しどころ、傭兵の弱点、現実と理想とのギャップについて、築城を断念すべき時、同盟相手の選び方、などなど。 権謀術数の代名詞でもある本書は、冷徹に人間とその心理とを描いた指南書でもある。生き残るために必要なエッセンスが詰まった一冊。おすすめ