【書評】『人生論』 トルストイ

「この世界こそが本当の生命なのであり、残り続け、永遠に生き続けていく」。ロシアが誇る文豪が著した、永遠の問いに対する答え。
 
考えるとはどういうことか、自己とはどのような存在か、真の生命とは何か、他者のために生きるとはどういうことか、快楽の副作用とは、変化に対する心構えとは、などなど。誰しも一度は考える、答えのない問い。長きにわたる考察と苦悩の末に、トルストイが出した答えとは。決して読みやすい本ではなく、明確に断言されている本でもない。だが筆者の真摯な考察と、内面をえぐるような問からは、人生のヒントが得られる一冊。おすすめ