【書評】『子どもは40000回質問する』 イアン・レズリー

「好奇心とは、後から振り返ってみてその価値が分かる」。そう語る筆者による、好奇心についての考察。
 
ヒトと類人猿との差は、思いのほか小さい。類人猿の中には道具を用いるだけでなく、言語を習得してヒトとコミュニケーションを取るものまでいる。だが類人猿が絶対にしないことがある。それは「なぜ」と問うこと。自分とその周りへの好奇心こそが、ヒトと類人猿との大きな違いである。好奇心と学業成績との相関、幼い子どもの思考回路、好奇心と自信との関係、素早く学ぶことと深く学ぶこと、ネットを学習に結び付ける方法、好奇心を持ち続ける方法、などなど。好奇心のメカニズムと、それがもたらす効用についてまとめた一冊。おすすめ