【書評】『ジャガイモの世界史』 伊藤章治

「ジャガイモは貧者のパンとして、歴史の転機で大きな役割を果たしてきた」。そう語る筆者による、ジャガイモの歴史。
 
今や我々の食卓に欠かせない食べ物の一つである、ジャガイモ。その伝播から普及、世界史に果たした役割までの、知られざる歴史を追った一冊。欧州でジャガイモの普及が遅れた理由、フランス料理に名を遺すジャガイモ普及の恩人、ロシアで発生したジャガイモが原因の反乱、長崎とジャガイモの意外な接点、男爵いもの語源、などなど。知っているようでよく知らない、身近な食品の歴史がよく分かる一冊。おすすめ