【書評】『ふだんづかいの倫理学』 平尾 昌宏

「人によって価値観は違う。だからこそ、倫理学が必要」。そう語る筆者による、人間のよい生き方についての学問、倫理学の入門書。
 
タイトルに「ふだんづかい」とあるように、学問的な厳密さよりも、日常で使えるような分かりやすさを重視した本である。倫理が必要な理由、倫理と科学との違い、権利と義務の関係、正義の正体、法律が目指すもの、平等と公平の違い、などなど。『デスノート』や『ワンピース』、『半沢直樹』、『ゴッドファーザー』などの作品を例えに使い、敷居が高く思われがちな「倫理」を分かりやすく解説した一冊。おすすめ