【書評】『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』 遥洋子

タレントである筆者が 上野千鶴子ゼミでの経験を綴ったエッセイ。
 
この本ほど、タイトルと中身の乖離が甚だしい本も珍しい。タイトルから想像される荒々しい内容ではなく、それまで学問らしい学問をしてこなかった筆者が感じた、瑞々しい感性で綴る学問の面白さについての本である。筆者が議論のやり方を学ぶために入った上野千鶴子ゼミで学んだ、学問とは、知とは、言葉とは、議論とは、知識とは。筆者の経験を通じて、なぜ学ぶのか、何のために学ぶのか、学んだ先に何があるのかについて考えさせられる一冊。おすすめ