【書評】『なぜリベラルは敗け続けるのか』 岡田 憲治

「政治において最も重要なことは、政治における友人を増やすこと」。そう語る筆者による、大人のための政治入門書。
 
なぜリベラルは敗け続けるのか、という直接的なタイトル通りの一冊。本書の内容を要約すれば、リベラルが「政治」を行っていないからだ。自分の理想を掲げるだけで仲間を増やそうとせず、理想を実現するための具体的な手段にも欠ける。だから敗け続ける。そんな政治ごっこから脱却するために必要な、政治における公約とは、議論の目的とは、判断とは、政治的スタンスとは、信念とは、などなど。それらは国会のような遠く離れた場所だけでなく、我々の日々の生活の中でも多かれ少なかれ行われていることである。大上段に構えるのではなく、やさしい例えと分かりやすい言葉で政治を語る一冊。おすすめ