2019-04-28 【書評】『善と悪の経済学』 トーマス・セドラチェク 「どんな経済学も、結局のところは善悪を扱っている」。そう語る筆者による、大きな物語としての経済学。 ギルガメシュ叙事詩、旧約聖書、キリスト教、デカルト、アダム・スミス、などなど。古典から経済思想のルーツをたどる一冊。ただし、筆者の幅広い教養と旺盛な好奇心は、古典の解説だけにとどまらない。歴史、心理学、哲学などの知識も総動員し、経済学がどのように生まれ、育ち、そして現在の我々の生活に同様に影響を与え続けているのかを記した一冊。おすすめ