【書評】『中国文明の歴史』 岡田英弘

国史の泰斗による、始皇帝から日清戦争までの中国文明の歴史。
 
筆者の定義では、「中国文明」はBC221年の始皇帝の中国統一に始まり、1895年の日清戦争における清の敗北までを指す。その長い長い歴史を、コンパクトにまとめた一冊。始皇帝焚書のもう一つの意味、人口動態から見た中国の歴史、五胡十国の混乱が起きた理由、洪武帝の意外な素顔、康熙帝が武芸に秀でていた理由、などなど。新書の中にこれでもかというほど様々なエピソードが詰め込まれ、読み応え満点の一冊。おすすめ