【書評】『マイノリティデザイン』 澤田智洋

「ピンチや弱さといった「マイノリティ性」は多様だからこそ、そこから生まれるアイディアも独創的になる」。そう語る筆者による、誰もが持つマイノリティ性から価値を生み出す方法論。
 
筆者はコピーライターとして活躍していたが、ある出来事をきっかけに、自分の「強さ」だけでなく「弱さ」も武器にすることを学んだ。人は誰もが弱さを持っており、何かのマイノリティである。たとえば眼鏡をかけている人、運動音痴の人。人のマイノリティ性に目を向けることで、新たな価値を生み出すことができる。筆者が信じる言葉の力、制約を前にクリエイターがすべきこと、筆者が辺境を好む理由、生態系を作るフレームワーク、自分だけの課題を見つける方法、、などなど。弱さを武器に変え、人々を巻き込み、新たな概念を作る。そんなヒントが満載の一冊。おすすめ