【書評】『売上を、減らそう。』 中村朱美

常識を覆す働き方で注目される佰食屋、その経営者が語る働くことの本質。
 
佰食屋は、京都にあるステーキ丼専門店である。営業はランチのみ、メニューは3種類のみ、1日100食限定、飲食店なのに残業ゼロ、なのに百貨店並みの給料。考えれば考えるほど、不思議な企業である。そんな佰食屋がどのように生まれたのか、そして何を目指すのかをまとめた一冊。ロボットにもできる仕事を人がする意味、お金をかけずに手間をかけることで生まれるもの、マイノリティを採用する意義、制約のかなからたどり着いた売り上げ至上主義からの脱却、などなど。今まで当たり前とされてきたことを疑い、目から鱗が落ちるようなアイディアの数々。「何のために働くか」という、根源的な問いを突き付けられる一冊。おすすめ