【書評】『異彩を、放て。』 松田 文登, 松田 崇弥

「既存の構造をひっくり返して逆転現象を起こすことで、世の中の「当たり前」がぐにゃりと揺らぎ、「常識」が覆る」。そう語る筆者による、福祉とアートの新しい関係。
 
筆者は双子の兄弟で会社を経営している。ミッションは「異彩を、放て。」。様々な知的障害者のアート作品を軸に、様々な事業を展開している。自身も障害者の兄を持つ、そんな彼らの冒険譚。「ヘラルボニー」という会社名の意味、「ふつう」でないことの可能性について、兄弟が選んだそれぞれの道、創業までの偶然と必然、双子経営者の強み、ヘラルボニーが目指す未来、などなど。現状を、肩肘張らずにさらりと変えていく、スマートな革命の物語。読めばきっと、勇気をもらえる一冊。おすすめ