【書評】 『多拠点で働く 建築・まちづくりのこれから』

場所にとらわれず働く。コロナ禍を経て市民権を獲得した、新しい働き方を実践する人々の記録。
 
人類は、移動する生物である。誕生の地アフリカを出て世界に広がったように、我々のDNAには移動することが刻み込まれている。本書で紹介されている9組もまた、1つの拠点だけでは飽き足らず地域をまたいだ活動を行っている。多拠点生活を始めたきっかけ、地域へ溶け込むコツ、移動をメリットに変える方法、地方での仕事の見つけ方、家賃や交通費などコストのこと、拠点を選ぶポイント、などなど。多拠点で働くメソッドが山盛りの一冊。多くの人にとって、憧れこそすれ実践は難しいかもしれない。だがすぐそこまで来た未来の働き方に、わくわくさせられる一冊。おすすめ