【書評】『DXの思考法』 西山 圭太

いま何か決定的な変化が起こりつつある。そんな時代の、DXの解説書。
 
筆者は経産省の官僚として、世界各地の知の巨人と親交を結び、日本の経済・産業システムの第一線で活躍してきた人物である。そんな筆者が、DXの本質とその展望を語る一冊。創業間もないインテルが飛躍できた理由、ドイツの中堅企業が高収益なわけ、ディープラーニングの本質、製造業の分類について、「課題から考える」やり方の有効性、などなど。ぼんやしとしか分かっていない事柄を、的確な例えと明確な具体例とでクリアにしてくれる一冊。一読しただけでは足りず、座右に置いて繰り返し読みたい一冊。いちおし