【書評】『美味しい進化 食べ物と人類はどう進化してきたか』 ジョナサン・シルバータウン

進化生態学を研究する筆者による、ヒトと食べ物の進化の歴史について。
 
料理は文化の大きな要素を占め、食事は生きていくうえで必要であるだけでなく大きな楽しみでもある。ヒトが、食べ物が、今の形になるまでにどのような進化を遂げてきたのか。苦みが警戒信号である証拠、大型の魚ほど白身が多い理由、暑い国々でスパイスが多用されるわけ、唐辛子が熱く感じる理由、麻薬とアルコールの決定的な違い、食べ物の進化、などなど。普段当たり前に食している食べ物が、どんな進化の歴史を辿ってきたかを解説した一冊。思わず誰かに語りたくなる薀蓄に富んだ一冊。おすすめ